新型コロナウイルス禍/より理解を深めるための お勧め記事
春にも「新型コロナウイルス禍/マクロな視点から考えるお勧め記事」をご紹介しましたが、今回は、夏になってからの「新型コロナウイルス禍についてのお勧め記事」特集の第2弾です。今回は、必ずしもマクロな視点からの記事に限らず、より理解が深まる「なるほど」と思える記事をピックアップしてみました。
1.「日本のコロナ議論には誤解がある」免疫学者は警告する
2.五箇公一さん(生態学者)「コロナとの共生、異を唱える訳は」
3.新型コロナのPCR検査陽性率 数値をどう解釈すべきか
1.「日本のコロナ議論には誤解がある」免疫学者は警告する
読みごたえのある中身の濃い記事なのですが、残念ながら、有料会員記事でした。有料会員になってでも読む価値はあると思いますが、とりあえず、以下に要点を抜き出しておきます。
・抗体を持たずとも、自然免疫が強ければ新型コロナウイルスを撃退できる人もいる
・人間の体は、自然免疫が強いと獲得免疫も強い
・抗体の保持率イコール既に感染して治った割合ではない
・我々全体の10%くらいは自然免疫だけで新型コロナウイルスを排除できるのでは
・抗体は3種類の振る舞いをする。一つは、ウイルスを攻撃し排除する『善玉抗体』、
逆にウイルスを活性化させる抗体『悪玉抗体』もあれば、
ウイルスを攻撃もしないし活性化もしない『役なし抗体』もある
重症者は常に抗体が多いが、新型コロナウイルスは悪玉抗体をたくさん生み出し、
抗体がウイルスの増殖を助けていると考えられる
・新型コロナウイルスの免疫が続いている期間はとても短く、半年程度ではないか
そうだとしたら、集団免疫はいつまでたっても獲得できないことになる
・今回ワクチンが出来ても、インフルエンザと同様、
有効期間は極めて短いものになるのではないか
・「他人と1.5メートルの距離を保つ、他人に感染させないためにマスクを着用する、
換気する、しっかり手洗いする」といった緩やかな接触制限と行動変容で対応できる。
一時期言われた、人々の全体の接触率を8割減らすといったマスの対策は必要ない
・安く作れる良いワクチンが出来るのには2年以上かかる
まだ時間が必要なので、しばらくは新型コロナウイルスと共生していくしかない
2.五箇公一さん 生態学者 コロナとの共生、異を唱える訳は
これも会員記事記事でしたが、無料会員記事ですので、よければ、登録して、読んでみてください。
よく「ウィズ・コロナ」が言われるようになりましたが、それだけでは、その意味・中身が明らかではありません。五箇さんの主張の要点は、「地球上からウイルスをなくすことはできない。本当の『共生』は、彼らのすみかである野生の世界と、人間の世界をゾーニング(分断)して、彼らの世界をこれ以上、荒らさないようにすることです」
以前から、マスコミは、新型コロナの感染者数ばかりを報道して、検査総数や陽性率をあまり報道しないことに疑問を持ち、東京都だけは早くからそうした数値を公表しており、注目していました。最近になって、ようやく、感染者数だけでなく陽性率も報道されるようになってきましたが、陽性率の数値も、単純に数値の大小だけでは判断できません。どのような集団を検査対象にするが大事ということを、この記事で理解できました。