◆旭区内の放射線量独自測定結果ほか/第3回

前回の報告(8/19)から時間が経ってしまいましたが、その後、少なくとも私たちが旭区内で測定した範囲では、過去最高値0.26マイクロシーベルト/時(以下単位は共通につき省略)を越える数値は幸い出てきませんでした。

10月22日には、ひかりが丘地域の有志の依頼で、ひかりが丘中央集会所で「放射能の影響をどう考えるべきか」というテーマで話をさせていただいた後、来場者とともに近隣の測定をしました。集会所に隣接する第一公園は、あまり高いところは見つからず、最高値は倉庫前の草むらで0.087。その後、四季の森公園に向かい測定したところ、ちびっこ広場の木のベンチの上で0.094、ベンチの下が0.116でしたが、少し奥の木の根もとでは0.170を記録し、これがこの日の最高でした。

私たちの活動では、このように目立った数値はなかったのですが、この間には特筆すべきことがありました。横浜市では、9月までに横浜市立の全小中学校の測定(小学校は地上50cm、中学校は地上100cmで校庭のみの測定)を終えた後、9月下旬から、学校内でもマイクロスポットとなる可能性のある箇所(1cmと50cm)の測定を順次始め、旭区でも2つの中学校で高線量を記録したのです。

10月13日に、都岡中学校の雨水枡・汚水枡で、0.76/0.14(1cm/50cm=以下同)、上白根中学校の屋上の側溝部分で0.98/0.11を記録しました。横浜市では、今回の測定で0.59以上を記録した場合は、除染をして再測定することにしています。この2カ所は、除染の結果、都岡中は0.25/0.10、上白根中は0.07/0.06に下がりました。測定には、私たちと同じ「ミスターガンマA2700」が使われています。この一連の測定結果詳細は、こちらで見ることができます。

また、給食の検査については、それまでの1日1品目検査から、10月11日以降、1日1校全品目前日検査に変わり、その結果、10月12日の検査で、阿久和小学校(瀬谷区)の13日の給食使用予定食材中、乾しいたけ(産地特定できず)で、放射性セシウム134が157Bq/kg、放射性セシウム137が193Bq/kg、計350Bq/kgが検出されました。その結果、横浜市では「当面、念のため、学校給食において乾しいたけの使用を控える」としています。

こう見てくると、まだまだ注意が必要なことを痛感します。私たちの測定活動では幸い大きく問題にすべき数値は見つかっていませんが、世田谷の「ラジウム」事件は、2件とも同じ人が区内をこまめに測定して見つけて通報したものです。市民の活動の広がりがなければ、私たちの廻りに、気付かない危険は眠ったままになることは間違いありません。

なお、横浜市内でも市民によるさまざまな活動があることをご紹介しておきます。なんと言っても最も活発なのが「横浜の子どもたちを放射能から守る会」。その活動はもちろん、ホームページも充実しています。特筆すべきは、市民から資金を集め、食品が検査できる測定器を購入し、横浜市民測定所の開設を決めたことです。場所は、磯子区杉田と大和市東林間の2カ所(いずれも同名駅から徒歩5分)。2012年の3月から稼働します。測定精度はかける時間により異なり、一般の持ち込みは、1時間コース10,000円、2時間コース 12,000円ですが、年会費1万円を払い会員になると、1時間コース 5,000円、2時間コース 7,000円になります。

この会には、区別に支部もでき、旭区にも瀬谷旭支部があり、支部メーリングリストには35人が登録。ブログには、旭区産ゆずやみかんの分析結果も出ています。今後、何らかの形で、私たちも連携をとっていければと考えています。とりあえず今回は、その後の特筆情報のご紹介にて。