【徹底紹介/全面改訂】「より速い」「より安い」書類・荷物の送り方

書類や荷物を送るとき、「より速い」「より安い」のは、どんなサービスを利用すればいいのか、意外にわからないものですよね。2011年5月にこの記事を作成しましたが、5年余が経ち、かなり変わってきましたので、この度全面改訂いたしました(2016年8月現在。その後、休止サービスのみ付記。2018年3月・2022年12月に一部追加修正)。

◆より速い送り方

「速く」送るには、「早く」送る(早い時期・時間帯に差し出す)のがベターですが、それを含め、ベストな選択のために、主な速く送れるサービスをご紹介します。日本郵便だけでも、以下のようなものがあります。

1.配達時間帯指定郵便(定型郵便・定形外郵便のオプション)
2.ゆうパック(いわゆる郵便小包)
3.速達(定型郵便・定形外郵便・ゆうメールのオプション)
4.レターパックプラス(要専用封筒)

以前は、翌朝10時郵便(モーニング10)というサービスがありましたが、2013年10月に、配達時間帯指定郵便の開始に伴い終了しました。

また、より速い新特急郵便(午前中に出せば当日17時頃着)というサービスもありますが、サービス提供地域が、札幌市・東京23区・名古屋市・大阪市・福岡市の一部だけで、横浜市民には無関係ですので割愛します。

1.配達時間帯指定郵便
これは、定型郵便・定形外郵便にオプションとしてこのサービスを指定すると、8:00~12:00(午前)、12:00~17:00(午後)、17:00~21:00(夜間)の3区分から配達時間を指定できるというものです。

ただし、地域により速達が配達される時間帯に依るため、最速でも速達と同じで、速達より速く配達されることはありません。

「配達時間帯指定郵便」料は、250g以内340円、1kg以内440円、4kg以内710円で、重さ・大きさの制限は、定形外郵便と同じ(4kgまでで、1辺最大60cm、3辺合計90cmまで)です。

2.ゆうパック
ゆうパックは、地域にもよりますが、翌日午前中着指定もできますので、速達より速い場合がありえます。ゆうパックは、段ボールを送るというイメージがありますが、封書なども送ることができ、3辺の長さの合計が60cm以下の最小サイズの場合、神奈川県内は800円(2018年3月より値上げしてこの料金に)で、持ち込み割引(120円)を使えば680円と、意外に安く送れます。神奈川県発の詳細はこちらをご覧ください。

3.速達
手紙やはがきではお馴染みですが、ゆうメールも速達料金を加えれば、速達にすることができます。手紙・はがきでは、250gまで260円、1kgまで350円になります。ゆうメールの場合、一律330円です。以上は速達にする「追加」料金です。

なお、速達は、朝・昼・夕方の1日3回配達し、在宅時には対面で渡しますが、不在時にはポストに投函されます。これに対し、ゆうパックは、速達の配達とは別に、「午前(9~12時)・12~14時・14~16時・16~18時・18~20時・20~21時」の6区分で配達され、不在時は、不在配達票を投函して、荷物は持ち帰ります。そのため、受取人の在宅時間がわかっているときは、ゆうパックの方が早く受け取れますが、わからないときは、速達の方がよさそうですね。

4.レターパックプラス
以前あった厚紙封筒付きの「エクスパック」とほぼ同じサービスです(信書が送れるように変わりました)。名前も「レターパック500」(500円)を経て、「レターパックプラス」(520円/赤い封筒)に代わりました。

速達と同じ扱いという話と、その配達区域に速達の配達がない場合は、速達より遅れるという話の2つがあります。郵便局員により説明が異なりますが、後者の方が、より正確な説明なのかもしれません。ただし、ホームページには、レターパックプラスは速達扱いとか速いという話は、ひとことも書いてありません。

料金は厚紙封筒付で520円。重さは4kgまで。レターパックライト(370円/旧レターパック350/青い封筒)は、レターパックプラスと同じ大きさの厚紙封筒ですが、厚さ3cmという制限が付き、普通郵便と全く同じ扱いとなり、レターパックプラスは受領印をもらうのに対し、レターパックライトはポストへの投函となります。


◆より安い送り方

「安く」送る場合は、大きく分けて「書類」の場合と、「荷物」の場合では異なります。「書類」の場合は、全国一律料金ですが通常1kgまで、「荷物」の場合、送付先の地域により料金が異なります。

1.クロネコDM便(いまは要契約に)
2.クリックポスト(ネット・カード必須)
3.ゆうメール(送付可能なものに制約)
4.レターパックライト(要専用封筒)
5.ホスパケット(要専用シール)~2016年9月で廃止。10月からゆうパケットに
6.はこBOON(ネット・カード必須)~2017年8月で休止

1.クロネコDM便
なんといっても、普通郵便よりヤマトのクロネコDM便が安く、重さに関係なく、厚さ1cmまでの角2封筒(A4判が入る大きさ)が原則82円で送れ、2cmまでなら167円です(B4判が入る角0封筒相当も、以前は扱っていましたが廃止されました)。プラス100円で、速達サービスも利用できます。

ただし、2015年4月から「信書問題」の是正をきっかけに「クロネコメール便」を「クロネコDM便」に改めた際に、コンビニでの受付を中止したため、一般の人は利用しにくくなりました。

しかし、個人(個人事業主)でも、個別にヤマト運輸と契約(無料)すれば、発送数にかかわらず集荷してもらえます。料金は上限164円で、契約毎に異なります。ちなみに、他社にもクロネコDM便相当のサービス(従来の「メール便」サービス)はありますが、法人としか取り引きしていません。

2.クリックポスト
クロネコDM便は、厚さ2cm1kgという制約がありますので、それを越え3cm1kgまでの本などは、「クリックポスト」(日本郵便)というサービスが185円とお得です。ただし、「ネット申込み・プリンタで送付票印刷添付・カード決済」いう3つの条件を満たしている必要があります。

3.ゆうメール
本・雑誌などの冊子、CD・DVD・VHS・ゲームソフトなどのパッケージ媒体などは、日本郵便のゆうメール(旧冊子小包)なら、定形外郵便より安く送れます。ただし、送れる物が限られるため、内容が確認できるように、梱包に窓や穴を開ける必要があります。なお、一度に500個以上送る場合は「特別運賃」、年間500個以上送る場合は「特約ゆうメール」(個別契約)というサービスがあり、かなり安くなります。

4.レターパックライト
すでに、「速く」送る「レターパックプラス」のところで触れましたが、厚さ3cm・重さ4kgまでのものは、専用封筒のレターパックライトが370円とお得です。信書も送れます。

5.ポスパケット~2016年9月で廃止。10月からゆうパケットに
ゆうメールが、重さ中心に料金体系であるのに対し、ゆうパケットは、重さ1kgまでなら、厚さによって料金が変わります。1cmまでなら250円、2cmまでなら310円、3cmまでなら360円です(3辺合計が60cm以内という制約はあります)。また、ゆうメールと異なり、追跡ができますが、事前に専用シールを郵便局からもらっておく必要があります。たた、クリックポストが使えれば、ゆうパケットの優位性は、着払い(オプション)ができるということくらいです。

6.はこBOON~2017年8月で休止

ヤマトの宅急便の場合、重さと3辺の寸法合計で料金が決まりますが、日本郵便のゆうパックは、3辺の寸法合計だけで料金が決まります。そのせいもあり、ほとんどの場合ゆうパックの方が安いのですが、重さだけで料金が決まる「はこBOON(はこぶーん)」というサービスは、たぶん「荷物」では、たいていの場合一番安いです。

これは、伊藤忠商事・ヤフー・ファミリーマートの子会社であるファミマ・ドット・コムの3社がオークション利用者をターゲットに、2010年3月から提供している宅配便サービスです。配達網はヤマト運輸(宅急便)を使用しています。

ヤフーオークション利用者には比較的知られていますが、オークションを利用しない人でも、実は誰でも利用できるのです(事前にYahoo JAPAN IDの無料登録が必要です)。専用ホームページから送り先などの情報を入力して申込み後、荷物をファミリーマートに持ち込み、設置されているファミポートという機械から、伝票を出力して貼ってレジに渡すという流れです。慣れないととまどいますが、貼り付ける伝票が事前に不要で手書きする必要はなく、支払いもカードなどでネット上で決済できるのが利点です。

「はこBOON」は、日本郵便のゆうパック値上げ時に、値上げをしませんでしたので、ほとんど場合、安さでは「はこBOON」が一番です。とくに、かさの割りには軽いものなどは、「はこBOON」の方がかなり安くなります。くわしくは、この料金表(神奈川県発)をご覧ください。

※この他、「はこBOON mini」「宅急便コンパクト」というサービスもありますが、前者はファミリーマートで受け取る形で家まで配達しないため、後者は、はこBOONより安い場合が限られるため、割愛します。ただし、ネットやカードが使えず「はこBOON」が使えない方は、宅急便コンパクトの利用価値はあると思います。

◆宅配便・郵便の料金比較サイト

最後に、重さ・大きさ・送付先などの条件を入力すれば、いくらになるかを検索してくれるサービスをご紹介しておきます。
題して「送料の虎
なんと、国内の24サービスを比較対象としています。