【徹底分析】市民意識調査結果から【旭区】だけを深掘りしてみた

2021年3月29日に、前年10月に実施された市民意識調査の報告書が公表されました(こちら)。そのなかで、定住意識に関して「住み続ける」と回答した旭区民は76.6%と18区中トップと『タウンニュース』旭区版でも報じられました(こちら)。

そこで、「横浜市全体と比較して、旭区はどう違うのか」徹底的に分析してみました。報告書で、18区別のクロス集計が掲載されているのは全10項目。そのすべてについて市全体と比較してグラフ化。何がわかるのか考察してみました。


市政への満足度は、上位3位までは、市全体も旭区も同じ順位でしたが、4位と5位は逆になっており、公園の評価が高いのは、こども自然公園やズーラシアの存在が関係していると思われます。
 
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市政への要望では、旭区民は、市全体より明らかに地震などの災害対策に強い要望をもっています。それに加えて気付かされるのは、順位を問わず数値が高く、市への要望の強さがうかがえます(※上位5位以下の数値が報告書には掲載されていないため、棒グラフにしています)。
 
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市政全体への満足度は、満足している度合いとしては、①と②の数値から、旭区民の方が低いことがうかがえ、不満(⑤は3.3%の差)も高いことがわかります。
 
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現住地居住年数では、今の住まいに45年以上住んでいる人が16.1%と高く(表にはないが、保土ヶ谷区の19.1%、南区16.8%に次いで高い)、もともと定住者が多いことがわかります。また、前住地(前の住まい)が同じ市内の他区が多いことから、「横浜愛」が高いようにも思えますが、そうではないようです(この後、出てきます)。
 
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現住地定住意向は、「たぶん」ではなく「住み続ける」という意思を持った人が46.6%と市全体の35.6%よりも10%以上高く、これは旭区として、たしかに誇って良いことだと思います(2位の戸塚区は40.2%)。
 
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横浜に住み続ける理由は、「自分や家族の持ち家だから」が市全体より明らかに高く、持ち家率の高さとリンクしているようにみえます。なお、「横浜が好きだから」は市平均より低く、「旭区愛」は高くても「横浜愛」は必ずしも高くないようです。
 
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人口減少についてのとらえ方は、「望ましくない」とする人が明らかに高く、泉区(38.6%)についで2番目に多くなっています。旭区は、一時期、高齢化率が18区中トップの時期もあり、最新データ(2020年9月1日)でも、栄区31.0%、金沢区30.0%に次いで29.4%と3位と高く、意識のうえで何か関係があるかもしれません。
 
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心配ごとや困っていることは、市全体と大きな違いはあるとは言えませんが、数値が全般的に高いことが気にかかります。
 
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今後の横浜のまちについては、1位は全区共通ですが、2位からは、豊かな自然のあるまちを求める気持ちが、市平均より強いことがうかがえます。

以上、区別のクロス集計がある全項目について、旭区にスポットをあて、ご紹介してきました。コメントは、ひとつの解釈に過ぎませんので、みなさんで、より深読みしていただければ幸いです。