横浜市内唯一の渓谷-近場で渓流遊びも楽しめる陣が下渓谷

先日TVの“アド街ック天国”で、東京23区内唯一の渓谷である等々力渓谷を特集していました。実は、旭区のお隣り保土ヶ谷区に、横浜市内唯一の渓谷“陣が下渓谷”があることをご存じですか? たぶん保土ヶ谷区民にはおなじみなのでしょうが、旭区民では知る人は稀なようです。私も、最近初めて知り、このホームページの写真とレポートのために、行ってみました。等々力渓谷は、数十年前に行ったことがありますが、陣が下渓谷の方がはるかに規模が大きかったです。

渓谷のある陣が下渓谷公園は南北に長く、環状2号線の北側に隣接しています。相鉄線の西谷駅もしくは上星川駅から、徒歩20分程度で行けます。入口は6か所ありますが(地図はクリックで拡大します)、遠路から訪問する人は、北にある下流口か、南にある西原口から入ります。私は、西谷駅で降り、ラーメン屋せんだいに寄ってから行きましたので、上流側の西原口から入りました。

西原口には、きれいな洗面所(上写真左側)と20台程度と小さいながら公園用のコインパーキングがあります(最初もその後も30分毎100円)。金曜日の昼過ぎは3,4台しか止まっておらず、平日なら、車で来ても入れられそうです。

渓谷に入るまでは、しばらく森林のなかを歩きます。途中、モンキアゲハやカラスアゲハらしい珍しい蝶に出会いました。また、アカボシゴマダラという蝶が近くの葉に止まったので撮影しました(上写真)。きれいな蝶ですが、中国産で「要注意外来生物」に指定されている蝶です。実は、4年前、子ども自然公園でも撮影したのですが、偶然直後に神奈川県で増えているという新聞記事を見て、その蝶だと知ったのです。幼虫が地表の落ち葉などで越冬する在来種の蝶とは異なり、木の幹や枝で越冬。春に他の蝶より先に活動を始め木を独占するため、在来種への影響が心配されているそうです。

生態系の実態はさておいて、少なくとも蝶や蝉は多く、貴重な自然であることは間違いありません。ひぐらしがジョロウグモの巣につかまっているのも目撃してしまいました。園内の路面は、主要通路は舗装されていますが、階段部分や細い道は山道同様、土の通路も多くあります。渓谷に降りる部分は、鉄製の階段になっています。

降りて驚いたのは、まさに渓流と呼ぶに相応しい景観でした。酷暑続きのせいもあってか、水量は少なめで石も多いため、あちこちで川の両岸を行き来できます。川の中に入らなくても、川の中に入った気分を味わえます。東京の小さな等々力渓谷とは異なり、ここは渓流歩きが楽しめるのは、結構長く数百メートル。この日は他に誰もいませんでしたが、水深もなく小学生や幼児が遊ぶには最高の場所と感じました。

渓流を上がり下流口に向かうには、環状2号の高架下に沿って歩きます。下流口を出ると高架下の公園に大きな遊具が整備されていますので、子ども連れの方は、ここでも楽しめます。環状2号から離れ、まっすぐ15分ほど歩くと、上星川の駅に着きます。旭区民の方は、鶴ヶ峰駅から水道道を20分余歩いて西原口から入るのもありかと思いました。

※参考情報
・保土ヶ谷区による行きかた解説
和田町駅・鶴ヶ峰駅からのバスでの行き方と、西谷駅と上星川駅からの徒歩での行き方の説明があります。
バスはいずれも西原口、徒歩はいずれも下流口から入る案内になっています。
私は、西谷駅から徒歩で「西原団地入口」経由で、西原口から入りました。

・Wikipediaによる陣が下渓谷紹介

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